中国広東省広州の西村にあった窯で広州西村窯ともいわれます。
解放後に発見調査されたのでその全容を詳細に知ることはできませんが、五代から宋・元にかけて青磁・青白磁・白磁・黒釉磁などを盛んに産したらしいです。
青磁や青白磁・白磁の類は肌に流麗な画花文を持つものが多く、越州や景徳鎮・吉州などと並ぶ南中国の大窯の一つということができます。
位置の関係からそれらの品は東南アジア方面に盛んに輸出されたようで、同地域からの出土例が多いですが、わが国西日本の遺跡からも出土することがあります。
また青磁の中には釉下鉄絵を施したものもあるようで、非常に多彩な技術を持っていたようであります。
1958年に広州市文物管理委員会から『広州西村古窯遺趾』が出されています。