極真焼 ごくしんやき

marusankakusikaku
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鶴田 純久の章 お話

共土の厘鉢の蓋を密閉し、光沢のよい磁器を焼く方法。
製品と同質の磁土で匝鉢をつくり、その蓋をよく合わせて接触部には釉薬を十分に施し、また匝鉢の内部にも製品の釉よりやや低度の釉を施し、その中に製品を納めて焼きます。
その際製品の釉の熔融以前に匝鉢は密閉し、内外のカスの浸透・拡散を完全に遮断します。
その結果光沢が玉のように美麗な製品を得ます。
文化(1804-18)の頃肥前有田の辻喜平次が発明したもので、この方法によって皇室に献進する器をつくったと伝えられます。
極真焼は焼成後鉄槌で厘研を破砕して製品を取り出します。
すなわち楓鉢は一回限りの使用でありまた多くの手数を要するものですので、特別の場合のほかは行われない焼成法であります。
(『有田磁業史』寺内信一)

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