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鶴田 純久の章 お話

 これらは英国のハンプトンコート宮に伝わった作品とほぼ同様の作風のもので、おそらく貞享から元禄年間にかけての作と思われます。
 ここにきて柿右衛門様式はもっとも上質の乳白手素地を完成したといえよう。素地は純白に近い緻密な磁胎で成形も規矩正しい。そして八角形の鉢が多いのも特色であります。図109は見込に双鳳飛雲文、外側には左右に枝をのばした薔薇文と裏面に草花文と蝶をあらわし、図110は見込に双鳳丸文、外側二方に秋草文をあらわして、蝶をあしらっています。図111は見込に飛鳳丸文と桐をあらわし、外側に枝葉を左右にのばした紫陽花が描かれています。

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