Bowl on foot in the shape of open flower with bathing design,
enamelled ware
Mouth diameter 25.5cm
高さ8.3cm 口径25.5cm 高台径15.5cm
古九谷様式の台鉢を代表する傑作でありますが、高台はそれほど高くなく、むしろやや高い高台をもつ平鉢ともいえる器形であります。口部を端反りにして六稜花形にした輪花の台鉢で、見込には十二稜の太い枠どりのなかに、水注から注がれた水を浴びる裸婦と、水注をさしあげています婦人の絵が描かれています。まことに珍しい図柄で、おそらく故事によったものでしょうが、判然としません。縁文様は十二に区割りをして、その内に宝尽文、七宝文、四方襷文、竹文などを各々三方に配しています。外側には牡丹唐草文をあらわしていますが、これは紫と黄、緑の色絵で賦彩され、高い高台には七宝地文をめぐらしています。
全体に強い色調で賦彩され、図柄といい、上絵といい、古九谷様式のなかでも特に傑出した作振りのもので、やや厚手に成形されています。高台内の二重角内に篆書風の銘が書されていますが、判読しがたい。