萬暦赤絵 ばんれきあかえ

萬暦赤絵
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鶴田 純久の章 お話
萬暦赤絵
萬暦赤絵

中国・明時代の万暦年間(1572~1620)に景徳鎮の官窯でつくられた赤絵磁器。初期のものは良質で、日本では「万暦赤絵」として、水指や香合など茶道具として珍重されました。
日本には俗に万暦赤絵と呼ばれる万暦官窯の五彩の名品が多く収蔵されていますが、この作品もその典型作のひとつ。いわゆる尊式の花瓶であり、その祖形は古銅器の「尊」にあります。
丸まった胴からすらりと伸びる頸と、広がった裾からはどっしりとした量感がうかがわれます。
頸から胴にかけ王室を象徴する五爪の龍と牡丹を表し、その鮮やかな赤と緑の濃彩が実に印象的な作品であります。
底裏には青花で「大明萬暦年製」の銘が記されます。

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