
Bowl with chrysanthemum scroll design, enamelled ware
Mouth diameter 16.2cm Tokyo National Museum
高さ9.0cm 口径16.2cm 高台径6.8cm
東京国立博物館

Bowl with dragon and phoenix design, enamelled ware
Mouth diameter 19.2cm Tokyo National Museum
高さ9.1cm 口径 19.2cm 高台径7.4cm
東京国立博物館
オランダの東印度会社によって、万治二年(1659) 頃に輸出された色絵磁器は、この種のものではなかったかと推測されます。文様は、当時中国からもっとも多く輸入されていましたと推測されます 明時代末の呉須赤絵の影響を受けた作風のものであります。図35の龍鳳文と似た文様の染付の素地が、有田の初期の古窯跡から出土しており、また器形も類似していますので、この種のものが正保から慶安、承応、明暦頃に焼かれていたものと思われます。古窯跡から出る作品の多くは染付でありますが、これは初期の乳白手ともいえるやや雑な白無地の素地で、その上に赤を主体に緑、黄の上絵で絵付しています。筆行きはいずれものびのびとして形式的ではなく、闊達な趣は初期のものだけがもつ特色ではなかろうか。両器とも見込に牡丹の折枝文があらわされ、図35には裏面に鳳凰が描かれています。



