
イランの首都テヘランの西北アゼルバイジァン地方の小市十三、四世紀には陶器産地として栄えた。しかし現在ではまったく陶業はみられない。
この地の製品では透明釉の使用、青釉上の着彩、彩彫文、または白色の釉下に加彩したものなどが知られます。画法はかなりに熟練したもので写実的な動物文・人物文なども使われる。また釉下に加彩したものには中国の影響を示すものがあり、青地に白で唐草文を描いたタイルもそのひとつでしょう。なお近くのスルタニェには、1307年に建てられた高さ五二メートルの巨大なドームをもつモスクがあります。その一部には今日もなお美しタイル装飾が残存する。(Pope,A.U.『A Survey of Persian Arts)


