日本近世窯業史 にほんきんせいようぎょうし

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鶴田 純久の章 お話

書名。全四編。第一編セメント、第二編耐火煉瓦、第三編陶磁器工業、第四編ガラス工業。大日本窯業協会の編纂発行。1907年(明治四〇)西村勝三の遺志により彼の出資の下に同協会が編纂を開始、一部は同協会雑誌に連載され、1922年(大正一一)二月に第三編の刊行をみた。第三編は四六判千五百余ページで空前の大冊である。
その調査・執筆は塩田力蔵の十数年の努力によるもので、およそ当時蒐集し得た資料はすべて載せられ、加えて同氏の実地踏査記ならびに論述がある。しかし資金難のため中止されたとみえ、上古以来江戸時代までの紙数は一四四〇ページあるの明治以降はわずかに七〇ページ足らずで、多くの条項が欠けているのは実に惜しい。わが国陶磁工業発達の大勢を知る資料として最も詳細かつ広範なものである。

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