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鶴田 純久の章 お話
色絵鴛鴦香合
色絵鴛鴦香合

Ninsei: mandarin-duck shaped incense caddy, enamelled wareHeight 5.2cm Fujita Art Museum
高さ5.2cm 左右6.0cm
藤田美術館
 仁清はさまざまの優雅な香合を残している。小品ではあるが、仁清の面目躍如たるものが多い。鴛鴦をあらわした香合はいくつか見ているがこの香合は華麗なうちにも張りの感じられる作行きで、もっとも傑出したものといえる。
 身、蓋とも外側全面に細かい貫入のある白濁釉をかけ、頭部と背の羽毛には下絵銹絵付をし、上絵は赤と金、緑、青などが用いられ、雄の鴛鴦の艶麗な趣をよくあらわしている。蓋裏と底は露胎、身の内部には釉をかけ、印は捺されていない。
 伝えによると山科毘沙門堂の宮門跡の遺愛品であったという。

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