Ninsei: incense burner with Tatsuta River (maple and stream) designwith cover surmounted by rabbit knob, enamelled wareHeight 11.7cm
高さ11.7cm 左右14.6cm 四脚
まるく同の張った長方の香炉で、胴の左右に象形の耳をつけ、ふっくらとした甲盛りの蓋の紐には兎、そして鈕を中心に菊形の透しを穿って煙出しにしている。平らな底の四方に足をつけ、胴の正面と背面には白抜きの窓をあけ、そのなかに龍田川文様をあらわし、まわりは赤地に金と緑で唐草を配している。白い下地釉はやわらかく焼き上がって、仁清の白釉としては理想の膚合いであり、色絵の配色も仁清独特の金、赤、緑を主体にした華麗なものである。象耳と龍田川の波文様に銀彩を加えているが、銀は酸化して黒く焼けている。身の内部は土見せ、蓋裏と底には釉をかけている。仁清の印はないが、仁清作であることは疑いようがない。
