Kenzan: dish in the shape of a framed picture with design of landscape,iron brown under glazeMouth diameter 25.6 X 28.1cm
高さ4.4cm 口径25.6×28.1cm
側面を斜めに立ち上がらせた謹直な作振りの長方の額皿で、見込み山水人物の図が雪舟風の筆致で細やかに描かれ、側面にも四方の窓に唐草風の牡丹が配され、まわりには波文様が描かれています。絵筆はいささか固く、素地膚の焼き上りも他の角皿と趣が異なります。裏面に「日本雍州乾山陶隠省造于時寶永丙戌偖明日」 と記している筆体も図118や図152と比べるといささか異なりますが、図154の 「家兄法橋云々」の書体と似かよっており、やはり定家様に気どって書した時はこのような書体になるのかもしれません。雍州や乾山の文字には乾山の癖があらわれています。しかし見込みに描かれた画は、はたして乾山の絵であったか否かは判然としませんが、裏面に記された宝永丙戌は宝永三年に当たります。