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鶴田 純久の章 お話
青井戸銘緑毛
青井戸銘緑毛

朝鮮産井戸茶碗の一種。全体に美しい青味を帯びているのでこの名があります。
ただし時に大色の出たもの、青色と赤味との片身替りのものなどがあります。
色合いが美しいのと数が少ないことによって茶大間で珍重されます。
普通朝鮮産と思われており、インドの青磁であるとか、中国南部の青磁のうちの粗物であるとする説もあるが当たらないようです。
土は鉄分を多分に含み、釉はやや蒼黒く、概して貫入がないようです。
形は平茶碗が最も多く、口径の寸法は大略15cm位。高台は片薄で内に兜巾があります。
青井戸の見所は開いた姿・かいらぎ・轆轤目にあり、見込の目跡・大変わりなどもそれぞれ喜ばれる景色であります。
この手の名物では雲井・宝樹庵・こだま・涼及などが著名で、なお八文字屋・竹屋・升屋・柴田・蓬壺・松本・沢潟・四もと・義村・久田・藤屋・秋野・古今・隼・蓬莱・初霞・鳴戸・金鳳などがあります。
(『和漢茶誌』『陶器考』『高麗茶碗と瀬戸の茶大』『茶道名物考』)

井戸茶碗の一種。小振りで背も低く、やや開きかげんの茶碗。釉色が、青みを帯びていることからこの名があります。,

あまり青味のある釉色ではないが青井戸といわれているのは、高台からほぼ直線的に開いた浅めの姿が、青井戸といわれる碗のそれであるためです。胴には轆轤目が目立ち、高台際には深い削り目がまわっています。

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