高さ28.5㎝
口径14.3㎝
底径18.5㎝
田中丸コレクション
胴のへこみ、ひずみのきつい水指で、備前や伊賀の織部好みのものと選ぶところがないようです。
土に粘りがあるようで、よく叩き伸されて柔軟なので、こういう造型ができたのであるでしょう。
肩の下や裾際には、俗に山道と呼ばれる箆彫りの溝が入り、この形を引き締めています。
肩から胴にかけて、点々と鉄砂の短い筋を引き、その上から濃いめの灰釉をかけているため、鉄砂の赤黒い斑文が釉だまりのように見えています。
提手の造作がひょうげていて面白い。