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鶴田 純久の章 お話
瀬戸 灰釉燭台
瀬戸 灰釉燭台

Seto ware: candlestick, ash glaze. Excavated from Hinoki Ceramic Kiln, Seto-shi, Aichi, 15th century. Height 27.0cm.
愛知県瀬戸市檜窯出土
15世紀
高さ27.0 cm 上杯部径8.4cm 底径15.0cm
 典型的な室町様式の燭台です。灰白色のやや粗い土を用いており、水挽き成形です。台脚中央の沈線の部分から上は内部がつまっています。この形式の燭台はすべて灰釉を施しているのが特徴です。現在この型式の台を出す窯跡は二十箇所以上知られています。元来燭台は蠟燭が貴重品であるため、奈良時代以来社寺・宮廷などにおいてのみ使用されたと思われますが、室町時代に入ると書院飾りの一具として使用されるようになっており、陶製の燭台の需要もしだいに増してきたのでしょう。瀬戸における燭台の増加はその動向を示すものとして興味があります。

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