Picture of 鶴田 純久の章 お話
鶴田 純久の章 お話

高さ7.5cm 口径8.6cm 底径4.6cm
 口部を平らに捻り返した、いわゆる口寄形の香炉で、 高台は低く無造作に削り出されています。 胴の一方には六、七人の人物が網を引いている絵、他方には鳥が三、 四羽、 いかにも稚拙な筆致で戯画的に描かれ、口部から高台際にかけて土灰を含んだ長石釉がかかり、内部は土見せになっています。 底が厚手に作られ、 手取りは意外に重いです。 類似の陶片から推して焼山窯の作と推定されています。

絵唐津網引文香炉

絵唐津 網引文 香炉
絵唐津 網引文 香炉

高さ7.5㎝
口径8.6㎝
高台径4.6㎝
 筒形でロ縁を平らに内へ折り返した、いわゆるロ寄形の香炉で、唐津の香炉としてはむしろ最も平明な形といえよう。
ところが胴を飾る鉄絵は、稚拙というかひょうきんというか、まことに天衣無縫で、思わずほほえませられます。
地引網を引く男だちと、それをはやしたてるような鳥の姿が、全面に黒々と描かれています。
長石の多い釉がかかり、焼が還元気味なので膚が白く、その絵がよく引き立っています。

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