Iga ware: small jar. 16th century. Height 13.5cm. Iga & Shigaraki koto-kan Museum.
16世紀
高さ13.5cm 口径6.8cm 胴径13.1cm 底径10.0cm
直立する短い口頸部の端を二重口にした小壺で、肩の張りや胸形からみて、室町も末期に近い頃の作でしょう。きめの細かい良質の土を用いており、肉厚ではありますが、水挽き轆轤成形で、端正な形をしています。焼成はきわめて堅緻で、器面は滑沢を有します。口縁から胴の半面に暗緑色の自然釉が被り、景色をつくっています。伊賀小壺の優品の一つです。いま吊手をつけて花入としていますが、本来雑器の一つとして、貯蔵用器であったのでしょう。