一重切竹花入。
小堀遠州作。
偏平な根竹を逆竹に用いて狭い花窓を一つあけた、いたって個性的な一重切です。
節と窓の配置が遠州独特の割り出しを示しています。
利休と比較して、遠州の美意識のあり方を示すものです。
遠州の竹花入には直書のないのがふつうですが、これは裏面に金粉字形で「藤浪」の銘を書き付けています。
「藤浪」の銘の由来は「ちはやぶるかもののふじ浪はかけてわするときのなきでしょうか」の歌によります。
【付属物】内箱―桐白木桟蓋、書付小堀遠州筆、蓋裏歌銘書付
【寸法】 高さ：30.2 口径：8.3～33.9 胴径：13.3 底径：9.5～11.9 重さ：859
【所蔵】 根津美術館
