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鶴田 純久の章 お話
色絵弓破魔文皿
色絵弓破魔文皿

高さ5.4㎝ 口径18.3 ×30.3㎝ 底径12.0×20.9㎝
 破魔弓と書くのが本来の言葉で、俗に弓浜とも書かれる。
魔障をはらいのぞくために用いる弓のことを称した。

この皿は、そうした破魔弓を意匠化したものであるが、なにゆえに古伊万里の色絵の皿にこのような意匠が好まれたかは判然としないが、おそらく正月用の皿として武家階級の需要に応じたものかもしれない。
弓に矢をくくった文様と結竪の文様を組み合わせて独特の文様にしている。
見込の地を染付で埋めているが、その発色はまことに美しく、全体の色調を艶やかなものにしている。
裏面は三方に爽熨文様を染付であらわし、高台には櫛目文をめぐらしている。
弓浜の皿は四、五点見ているが、なかでは最も優れたものである。

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