祥瑞写山水花鳥文釣瓶水指

祥瑞写山水花鳥文釣瓶水指
Picture of 鶴田 純久の章 お話
鶴田 純久の章 お話
祥瑞写山水花鳥文釣瓶水指
祥瑞写山水花鳥文釣瓶水指

Hozen: well-bucket shaped water jar in the style of shonzui ware with design of landscape, flowers and birds
Height 21.0cm
Tekisui Art Museum
高さ21.0cm 口径23.3cm 底径8.5cm
滴翠美術館
 保全は嘉永五年に高槻の永井侯に招かれ、高槻において制作にあたりますが、この水指はそのおりの作品であり、底に「嘉永五年壬子初秋 於高槻永楽置造」 と染付で書しています。砂張の釣瓶を形どった大振りの水指で、胴を楕円にゆがませ、底を少しくぼませて、畳付の部分は太く釉をぬぐっています。高槻の土がねばりがないためか、底に大きな窯割れが生じ、畳付には八個の丸い大きな置跡が見られます。素地膚は他の祥瑞写しに比べて青白く、染付の青色もやや浅いですが、高槻焼としては最高の優作とされています。胴には山水楼閣人物文が余白を多く残してこまかに描かれ、弦には花唐草を配しています。
 共箱の蓋表には「染付 釣瓶水指」、蓋裏には 「於高槻 印 保全造」と書き付けています。

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