祥瑞写花鳥文蜜柑水指

祥瑞写花鳥文蜜柑水指
Picture of 鶴田 純久の章 お話
鶴田 純久の章 お話
祥瑞写花鳥文蜜柑水指
祥瑞写花鳥文蜜柑水指

Hozen: orange-shaped water jar in the style of shonzui ware with flower and bird design
Height 19.2cm
高さ19.2cm 口径10.8cm 底径10.5cm
 祥瑞蜜柑の水指を写したもので、図164の水指とともに祥瑞写の水指としてはもっとも優れた作品です。保全は染付の色に研究を重ねたと伝えられ、この水指の染付の発色の良さは、その言い伝えを如実に示しています。胴にはこまやかに多種多様の祥瑞文様を組み合わせて配し、一方には松竹梅のなかに動きのある三羽の尾長鳥を、他面には捻文を描いて、空間は丸文で埋めています。胴裾にめぐらせた丸文にはそれぞれなかに山水文をあらわすなど、祥瑞に見られる文様のすべてを描いています。蓋の紐は蜜柑の枝を形どり 甲には鈕を中心にして竹に雀を描いています。太く削り出された高台の畳付と蓋の裏は露胎で、高台内には二重圏内に「大日本永楽造」 の染付銘、蓋裏には 「河濱支流」の印が捺されています。

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