黒釉烏香炉 初代大樋

黒釉烏香炉 初代大樋
Picture of 鶴田 純久の章 お話
鶴田 純久の章 お話
黒釉烏香炉 初代大樋
黒釉烏香炉 初代大樋

Ōhi I: crow-shaped incense burner, black glaze
Length 41.7cm
高さ17.8cm 長径41.7cm
 鳥をかたどった香炉で、これも初代大樋の代表作の一つとして著名なものです。仁清の 「雉子香炉」 のように巧妙ではありませんが、素朴なうちにも力感に溢れた作品です。嘴から尾にかけての背の部分が蓋になり、腹部が身になって、それを太い足が支えています。背には煙出しの穴がつけられ、全面に艶のない黒釉がかかっていますが、この釉は本来飴釉と同質のものであり、焼成時の火度が上がらず、鉄分の多い飴釉がそのまま焼きさまされて、このような黒釉になったようです。嘴から目の部分にかけての作行きが特に優れています。

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