Bizen Water jar
高さ15.4cm 口径18.2cm 底径11.7×17.7cm 東京国立博物館
やや開きぎみに直線的に立ち上がった素直な姿の水指で、全体厚手に成形されています。紹鴎所持の水指と似た趣のもので、やはり室町時代後期から桃山時代初期にかけての作ではないかと推測される。内外に塗土をしていますが、外側一方と内側から底にかけて胡麻釉が降りかかり、他は光沢のある褐色に焼き締まっています。いかにも素朴で重厚な作行きの水指でしょう。底に半円のくっつきがくっきりと残り、窯印が箆彫りされています。背面に他の作品がくっついたらしく、くっつき跡が残っています。初期伊部手の優作でしょう。
