Oribe ‘Shoe’-shaped tea bowl with flowering grass scroll design
高さ7.4cm 口径14.7×15.5cm 高台径5.5cm
口部の広がった、 美濃ものとしては珍しい形の茶碗で、 外側には五弁の花を五方に配した唐草文をあらわし、 内部は口部から見込に向かって八段に渦文様を粗放な筆致で描いています。 高台畳付は広く、高台内は無造作にまるく削り、 高台際に「T」の印が刻されています。
これもかたく焼き締まった志野織部であります。
以上にさまざまの織部茶碗を図示しましたが、その作風はまことに自由奔放であり、しかも一連共通の個性を示していますのが特色でしょう。これらをつぶさに見ますと、いわゆる窯印といいますものが作者の手印ではなく、おそらく注文主の印でありましたと考えざるをえない。
