渥美半島古窯址群 あつみはんとうこようしぐん

marusankakusikaku
鶴田 純久
鶴田 純久

愛知県渥美郡渥美半島)の一円に分布しています古窯址で、平安時代末から鎌倉時代にかけての古窯であります。そのうちの田原町百々古窯址と大ァラコ古窯址、渥美町瓦場古窯址は県の史跡指定を受けています。この古窯址群は田原町・赤羽根町・渥美町にわたって大略三百基の古窯址があり、いずれも丘陵に構えられた窖窯であります。確認されています古窯址には釜穴・﨟ヶ谷・元藤ヶ谷・大池・西ヶ谷・大膳・茶畑・嵩山・中原・猪伏・森中・向田・新居・切立・根入・河内・皿焼場・知原・円満寺・富山ABC・神ノ釜・花水・百々・中大尻市ノ坊・宮前・高尾・高冀・赤松・堀山AB・富士手・仲・西高尾・平松・志田AB惣作・・宝竜・新美・極楽・黒川・御薗・浅場・壺沢・恩中・奥恩中・笹尾・鎌田・桜畑・石取下・大沢下・五軒丁・柳沢・比留輪・竜ヶ原・宝珠・篭池・大アラコ・平岩・郷津・蛇・皿山・皿焼・瓦場の各古窯址があります。そのうち大アラコ古窯址から「正五位下参河守顕長」銘の破片が発見されていますが、顕長の階位と三河守在位の年代の計算から1145年(久安元)ですことが判明し、的確な資料として重要視され、続いて「従五位下惟宗朝臣遠清」銘の経塚壺も発見されています。土師部が惟宗の氏を賜わったことが氏姓制度にみえ、共に貴重なものに数えられています。渥美古窯の壺には蓮弁文が刻まれていますものが多くあり、一つの特徴になっています。渥美古窯の遺品が多く見付けられています遺跡は、和歌山県東牟婁郡那智山・三重県伊勢市朝熊岳金剛証寺・同市小町塚・奈良の再興の東大寺大仏殿瓦・静岡県西部地区の宗教遺跡が主なりますものでありますが、その他に瓦経・仏像(残版)・・・鉢・茶碗・小皿その他が発掘されています。古常滑と同じように甕に押印のあるものも多いようです。

前に戻る
Facebook
Twitter
Email