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鶴田 純久の章 お話
染付 牡丹鳥文 瓶
染付 牡丹鳥文 瓶

高さ24.6cm 口径4.1cm 胴径17.9cm 底径11.3cm
 オランダ側の記録によると、この種の瓶を「ガリポット」と呼んでいる。胴が豊かにふくらみ、口の下に一段鐔をつけた独特の形式である。胴に、牡丹とそこに宿る小禽の図がしっかりとした筆行きで描かれている。この作品の資料的声価が高いのは、高台内に花輪で囲まれた「I・C」の頭文字が記されているからで、この「I・C」のマークは、 1671年に出島のオランダ商館長であったヨハネス・カンプハウスの頭文字と推定されたからである。ヨハネス・カンプハウスは、その後、 1684年から1690年まで蘭領束印度総督であったから、この瓶はおそらく、彼がバタビアに滞在していた1680年代後半に注文して作らせたものと考えられている。天和から貞享の問にあたる。

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