備前水指。
花入兼用。
「会釈」の銘は、口造り右方の焼け垂れが、前かがみにおじぎをしていることから出たのでしょう。
古武士を想わせる強剛な姿。
正面左方の竪箆一線が強くきき、これに対して口縁下の箆は山道となっています。
口造りと耳もよく調和しています。
花入として生まれたであろうことは、裏面に掛鐶の穴があることによっても知られます。
右裾に饅頭風の火間があり、焼き締め素地の味わい、自然釉の照り、いずれも面白い景色をなしています。
【付属物】箱―桐白木、書付船越伊予守筆 極書古筆了意筆
【伝来】宅家―益田家
【寸法】 高さ:25.7 口径:7.5~8.9 胴径:12.4~16.7 底径:13.3 重さ:2955