摂津国(大阪府)高槻で永楽保全が晩年に焼いた磁器。保全は1852年(嘉永五)5月高槻藩主永井侯に招かれて同地に築窯し、焼成後の9月にまた近江国(滋賀県)大津へ帰ったが、短期間の作陶で遺品僅少ながら、すべて祥瑞風で、また保全作中の一特色をなしています。作品には、高槻所製の旨が書銘あるいは箱書に記されています。