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鶴田 純久の章 お話

中国の磁製仏像の形態には立像・坐像、また衣から片方の肘を現わして宝塔諸法具を持っているものもあります。
足を組んで坐り、目を伏せているものは官窯でつくられた進御用のものであります。
五彩の荘厳な仏像は多く乾隆年代(1736-95)の朝貢品であります。
素三彩で面部および手足に釉を施すことが少なく、荘厳で崇高な仏像があります。
広窯や欧窯の仏像は面部に胎が現れ時に黒色を呈し、藍衣をまとうものが多く、達磨や弥勒の類はみなこれであります。
観世音像は粉定のものが最もすぐれ明代の製品は純白が尊ばれます。
建窯には手握ねの観世音の優品があります。
そのほか福禄寿三星の類で五彩の絢爛たるものは多く廟堂の供品につくったものであるが卑俗な感じがします。
(『飲流斎説甕』『支那骨董談』)

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