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鶴田 純久の章 お話
鍋釜
鍋釜

天命釜。
燕庵名物。
鍋の形をした釜である。
この形式の釜は、鍋の蓋にあとしきめしたき平らな上面の中央に小さく口を開き、低い口を付けている。
銀付は常張で、上面の縁に付けられている。
釜肌は荒く、形体は素朴で、天命釜らしい佗びた趣をそなえている。
蓋は一文字の共蓋で、掻立鐶の摘みを付けている。
替蓋は唐金である。
「鍋釜」は天命釜特有の形姿であり、釜肌も荒らびたもので、よく釜の形姿と調和している。
飯炊釜だった時代の名残形式であるといえよう。
【付属物】替蓋―唐金 中箱蓋裏書付藪内竹心筆
【伝来】藪内竹心―西本願寺
【寸法】 高さ:12.4 口径:13.0 胴径:26.0 底径:13.8 重さ:3320
【所蔵】香雪美術館

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