円形扁平の壺で、もとは野外用・携帯用の水入ないし酒入であったものでしょう。紐を通すことのできる耳の付いたものがあるようで、耳のないものもあります。中国・朝鮮それにわが国の須恵器(提瓶と呼ばれる)にありますが、扁壺は鑑賞的見地よりすればとりわけ李朝のものが最もすぐれています。朝鮮では偏提・山壺とも呼ばれます。