高麗茶碗 こうらいちゃわん

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鶴田 純久の章 お話

高麗はかつての朝鮮の国名。
わが国南北朝時代末の1392年(元中九)に亡んで李朝となったがわが国では高麗はなお朝鮮の異名のごとくに用いられ、文禄・慶長の豊臣秀吉の朝鮮征伐(1592-8)を当時は「高麗入り」と呼んです。
茶道で高麗茶碗といって珍重されるものはいずれも朝鮮からかつて渡ってきたものですが、高麗時代にさかのぼるものは皆無に近いです。
従来茶人の間での高麗茶碗の分類は次の通り。
井戸・筆洗・割高台・古高麗・呉器・半使・絵高麗・伊羅保・黄高麗・柿高麗・刷毛目・高麗青磁・三島・粉引(粉吹)・雨漏・玉子手・柔らか手・堅手・金海・熊川・御所丸・高麗吹墨・御本・魚屋・柿の華・白高麗・雲鶴など。
しかもさらにこれを細別して種々の名称があります。
この茶碗に用いられたもののすべてが本来の茶碗ではなく、筆洗・香炉・片口・酢つぎ・漬物入れ・祭器などを茶碗に見立てたものも多いようです。
(『嬉遊笑覧』『高麗茶碗と瀬戸の茶入』『陶器集解』)※こうらい※こうらいのとうじ

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