Picture of 鶴田 純久の章 お話
鶴田 純久の章 お話

付属物 箱 桐白木 書付 本阿弥空中筆
寸法
高さ:7.3―7.6cm 口径:9.0―13.5cm 高台径:4.7―5.3cm 同高さ:0.5cm 重さ:475g

 これは、はじめは小鉢として造られたもので、向付でもなく、まして茶碗でもありません。沓形になっていますが、そもそも沓形というのは、その原型は食器にあります。
 釉の掛分けがあるのも、食器としての客前を意識してのことです。
 前出の「黒織部 銘松風」の場合も同様ですが、見込みの釉が一之宇にかきとってあります。何のためにこういう宇をかきとったのか、いまだにはっきりとはしません。
「黒織部 銘松風」は、非常に飲みよい茶碗であったと記憶しますが、この茶碗は、はたLて飲みやすいかどうか。ロ縁を大きく捻り出していますから、案外飲みにくい茶碗かもしれません。
箱書を「空中」がしていますが、空中が好みそうな茶碗です。
作は、桃山時代であることはたしかです。

前に戻る
Facebook
Twitter
Email