二本松焼 にほんまつやき

岩代国安達郡二本松の近く岳下村字成田および向原（福島県二本松市成田および向原）にあって万古焼を模造した。嘉永・安政（1848～60）の頃藩主の娯楽品として山下春吉が創始し、明治維新以来渡辺安明という者が従業した。初めは黒釉の雑器をつくったが明治以来万古焼の法を伝えた。明治二十年代に廃絶。一本にはこの窯の作品として「双松雲渓」「新月軒」の銘を載せている。（『府県陶器沿革陶工伝統誌』『福島県の窯業』『日本近世窯業史』）