東アフリカ中国磁器 ひがしアフリカちゅうごくじき

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鶴田 純久の章 お話

東アフリカの貿易港の遺跡からしばしば中国陶磁が発見される。いずれもアラビア海で活動したイスラム系商人によって運ばれたもの。タンザニアのキルワ島では唐末の青・白磁から元代白磁などが発見された。ケニアのギディのモスク遺跡からは宋代の青磁や釉裏紅、またタイのスワンカローク窯の製品も知られている。またキリフィのモスクなどでは中国の碗や皿の類を壁に嵌め込んで装飾とする。この方法はイスラム文化の世界ではしばしばみられるもので、そのほか著名なタイのバンコックのワット・アルンにも同様の嵌め込み装飾がみられる。フランス領ソマリランドとエチオピアの国境地帯でも青磁や染付が発見され、そのほかダルムフォード島、コイアマ島、マンダ島、ペンバ島などでも発見が続いた。これら東アフリカ沿岸から発見される中国陶磁はなお研究過程にあるが、十三~十五世紀頃は青磁を主とし、以後は染付が主となる。また後半には輸出用として製造された粗器がかなり多い。(Mathew,G.『Chinese Porcelain in East Africa and on the Coast of South Arabia』Kirkman,J.S.『Ars Orientalis』vol.II;Mnarani of Kilifi『The Mosque and Tombs』vol.III)

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