書名。全六巻、伊勢国(三重県)田丸藩の家老金森得水の著。安政丁巳(1857)秋仲凹隅老人の序文、および「七十五叟得水しるす」との著者の序がある。また安政四年(1857)秋八月男金森長雄の奥書がある。巻頭にみえる孫金森仲の1893年(明治二六)五月の記事によれば、本書はまだ世間に公開しなかったが、ここに西京の書賈林文泉堂の請いに従い、合わせて遺像をこれに付し刊行するものであるとある。中村清彦の研究によれば本書の原名は『本朝陶器大概鈔』であって、1893年に刊行した際に『本朝陶器攷証』と改題したものであるという。第一巻国焼、第二巻国焼および雑録、第三巻陶器考・陶器考付録の再録および山越覚書その他、第四巻名物茶入一般、第五巻楽焼一般、第六巻雑録。※かなもりとくすい