高さ9.5㎝
口径23.5~27.3㎝
底径23.3㎝
唐津には数多く水指があるが。
このような平桶形の例はおそらく他にないでしょう。
たしかに水指として作られたのか、黄瀬戸の鉦鉢のような用途のものとして作られたのか明らかでないが、いずれにしても特異な形であります。
叩き作りの跡が内面に見えるが、張り出しになった口縁はあとで轆轤で挽いたらしい。
その口縁の側面には波線がめぐらされています。
装飾としてはそれだけですが、変っているのは内底に釘彫りで朝鮮風の人物が表されていることです。
これも初見で、しかもじつに要を得た描画であることに驚かされます。