交趾分銅亀香合 こうちふんどうがめこうごう

交趾分銅亀香合
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鶴田 純久の章 お話
交趾分銅亀香合
交趾分銅亀香合

 数の少ないもので、世に現われているものは前項の甲黄、紫のものと、この甲紫、青のものぐらいである。
この香合は鴻池家伝来で、昭和十五年同家入札に出て、五万五千円という高値で落札された。
 香合偏重の気風がなお残っていたこともあるが、この形の珍しいことや、商家に最も好ましい題であることが、人気を呼んだものであろう。杉材の箱で如心斎の書付があり、甲に「亀」、蓋裏に「カウチ焼香合 左(花押)」と記されている。甲の亀甲文が鮮明に現われ、身の方には両側に飛雲文、前後に波文がみられ、これを覆った青釉の発色が特に美しい。
【伝来】 鴻池家
【寸法】 高さ:4.2 口径:3.1 胴径:4.5~6.0 底径:3.7 重さ:70

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