門無関筆、無準師範賛。
筆者の門無関については、『君台観左右帳記』に「仏像人形彩墨絵」とある以外詳細は不明だが、南宋末の画人。
賛者の無ほあん そせんきんざんいおうげんそげん ごつたん ふねい準師範は破庵祖先の法嗣で、径山育王に歴住、淳祐九年(1249) 示寂、理宗皇帝から仏鑑禅師の号を贈られ「圓照」の号を追諡された五山の大立物である。
会下に来朝僧子元祖元・兀庵普寧があり、日本の円爾は嘉禎元年(1235)入宋、径山にあった無準の会下にあり、著賛頂相を得て帰朝している。
賛は「天宮不肯住 闇市対便宜挙目無知己 回頭望何誰円照 師範拝手」。
【寸法】全体―縦154.0 横32.5 画面縦75.0 横30.5
【所蔵】畠山記念館