牧牛図 ぼくぎゅうず

牧牛図
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鶴田 純久の章 お話
牧牛図
牧牛図

可翁筆。
可翁は、一四世紀前半を活躍期とする水墨画家である。
禅機にあふれた画は、画技とともに高い習熟を示している。
本図は「騎牛帰家「図」と双幅になっており、禅の「十牛図」に意を得た作品である。
これは仏性を牛にたとえ、野性の牛を飼いならすこと、すなわち牧牛になぞらえて説くもので、中国においては宋代から禅宗の興隆にともない、画題として流行した。
可翁画には通常「可翁」印のほかに「仁賀」と読める小印が存在するところから、絵仏師出身とみるむきもあるが、東福寺にあった可翁宗然(1345~没)とする見方が有力である。
【寸法】画面縦63.2 横34.5
【所蔵】正木美術館

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