宸翰和歌懐紙 しんかんわかかいし

宸翰和歌懐紙
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鶴田 純久の章 お話
宸翰和歌懐紙
宸翰和歌懐紙

後水尾院筆。
一首和歌。
後水尾院(1596~1680)は後陽成院の皇子で百八代天皇。
和歌・連歌・連句を好み家集に『鷗巣集』がある。
また古筆切を愛好収集し、手鑑を編集されたことも有名。
この一首懐紙は「南校暖待鷺」の題詠で三行三字の定式に従って書かれている。
後水尾院の宸翰には独特の偏癖があり、字粒は小さいが、一字一字力強く書かれている。
右上がりの書風は、晩年に強く漢字の原形をとどめた仮名が用いられ、何か厳しい性格が表われているように思える。
その書風において後陽成院と対称的で、紙面の中央部に小ぢんまりと引き締まった趣で書かれることが多い。

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