新古今集(断簡) しんこきんしゅう

新古今集(断簡)
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鶴田 純久の章 お話
新古今集(断簡)
新古今集(断簡)

伝青蓮院尊道筆。
『新古今集』巻五巻十断簡(国宝 『大手鑑』)。
尊道法親王(1332~1403)は後伏見天皇の皇子で青蓮院門跡。
たびたび天台座主にのぼり、妙香院・十楽院とも称せられた。
この断簡は三首の和歌を同形式で散らし書にした仮名の手本であろう。
料紙は打曇紙を用い、連綿体の洗練された運筆で端正な気品にあふれ、字粒は小さいが丁寧に書かれ手本に適する書き振りである。
いまだ青蓮院流の偏癖は強調されず格調高い書風である。
現在は二枚に切断され『大手鑑』に押されているが、前後に広い余白があるから残欠ではなく、三首で一本と思われる。
【伝来】近衛家
【寸法】本紙縦3.2 横52.1
【所蔵】陽明文庫

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