熊野類懐紙 くまのるいかいし

熊野類懐紙
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鶴田 純久の章 お話
熊野類懐紙
熊野類懐紙

藤原長房筆。
重文。
一首和歌。
熊野行幸に供奉した人たちが他所での歌会に書きとめた懐紙を「熊野類懐紙」と称している。
この懐紙は正治二年七月四日宮中で催された御当座のもので、後鳥羽院・家長・公経・庸季・信綱ら六葉が知られる。
これらは大正十四年の井上家入札売立により散逸した。
院と同座の懐紙であるから位置も改まって書き入れ、三行半の形式をとっているが最後を四字の草の仮名としている点、三行三字とする一首懐紙の形式に定着する以前の過程を示している。
長房は藤原光長の子で、民部卿となり、正三位に叙せられ、43歳で出家、寛元元年(1243)正月十六日に没している。
【伝来】井上家
【寸法】本紙30.1 横52.9

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