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伊賀 銘 芙蓉 花いらず

伊賀 銘 芙蓉 花いらず
伊賀 銘 芙蓉 花いらず

付属物 内箱 金粉文字 書付 益田紅艶筆
同蓋裏 金粉文字 書付同筆
寸法
高さ:28.3cm 口径:11.8~12.2cm 胴径:13.2cm 底径:11.8~12.3cm 重さ:2700g

 伊賀はふつう豪宕健剛な男性を思わせる出来栄えのものが多い。この「芙蓉」は例外で女性的である。朝顔形の口作りの切れ味も、それほどに鋭くなくむっくりしている。幅広い肩からなだらかな曲線を描き、裾がすぼまりなのも女性らしく、それを台座でもって安定づけた。威儀づける耳こそないが、その代りに擂座が胸飾りになっている。焦げと萌黄色のビードロ文様がやわらかな感じを出している。
 左側面に火割れの大溝が三日月形にえぐられているのは、窯変が現わす造化の偶然だが、まことに鮮やかな味わいがある。
 此伊賀に上野あるかも知らねども
 花は芙蓉と人はいうなり
と、この伊賀の発見者益田紅艶(益田鈍翁舎弟、英作)は、「芙蓉」と「不用」をかけた自薦万幅の狂歌を披瀝した。また川崎克氏は、
「此器のごとき花において不用のみならず、箱書も不用なれば茶人の裏書も不用なり、裸一貫にて堂々と床の間を占領して何人にも苦情いわせざる威厳を備えるものなり」
と、述べている。

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