
中興名物 鴻池家伝来
略伝
山城の人園部氏、一黙子と号す。笑嶺宗訴の弟子にて永禄十二年(1569)三月大徳寺に出世、百十二世を嗣ぐ。正親町帝より朗源天真禅師号を賜い、慶長五年(1600)十二月後陽成帝より大宝円鑑国師号を賜う。三玄院の開祖。古田織部・藪内剣仲・千宗旦など多くの茶人参禅の師である。慶長十六年(1611)二月九日寂。83歳。
茶杓
きわめて美竹、光沢あって漆を拭く。節上、節下へゆるやかな線をえがいて腰おのずから高まる。見るからに品位がある。
筒
面取真筒で、漆書で「春屋叟作」と春屋宗園筆
付属物
内箱 桐 白木 同蓋裏 貼紙 書付 古筆了仲筆
総箱 桐 白木
表「名物 円鑑国師茶杓 宗旦文添」
裏「此茶杓鴻池家伝来稀有の名杓也三冊本名物記所載有之但箱書付藤村庸筆とあれと其箱いためたるや仮箱に入りて屋邸より出てこしより改めてそのよしをものしをくものなり」
添幅 元伯宗旦筆
所載
中興名物記(春屋和尚茶杓 筒にほとあたらしきやうに見へ候得共大徳寺三玄院より出る 宗旦文 箱書付庸軒 薩摩屋宗朴)
茶杓三百選
寸法
茶杓
長サ17.9cm
幅0.5―1.0cm
厚サ0.3cm
筒
長サ20.9cm
幅2.3cm


添幅 元伯宗旦筆
今朝御麗出、唯今拝手申候。しゅんおくの作茶杓
筒共二見事に候。御秘蔵
可ヒ、成か。如何様三支持、
の時、つれくのま、被遊由、
古老と申おられ候。面白き
御杓と奉存候。御使
御仁臣細申上候。
恐惶謹言
霜廿六日 (宗旦花押)
不審
元立法橋 御返事 旦


