

江月追書
茶杓
遠州作としては、おとなしやかな杓である。また、孤篷庵庭前の竹としてはなかなかの美竹である。上半の両側に美しい縞流れも見られ、筒も黒竹で庭前の竹としては非凡である。
筒
江月は遠州の作意を尊重し、上部口辺を面取して小さく「柏樹子」と遠慮した書きぶりである。側面から背面にかけ、次の文句を書き付けている。
孤篷庵主截庭前離辺竹鳩工 目之予一日為救罪人主中庭之次 主云堂此銘随其命矣古語曰人 不得茶恩不可活命目之戲述短偈者也 庭前柏樹趙老相親又喫茶底 指干活人点 欠伸書之
付属物
箱 桐 白木 書付 戸田露吟筆「柏樹子茶杓 宗甫造江月筒」
同蓋裏 書付同筆「小堀家十六本一箱之内 露吟秘蔵」
追記
柏樹子は「庭前柏樹子不是祖師心」から来ている。「如何祖師再来」の意の問いに、趙州は庭前の柏樹子と答えた。
所載
遠州蔵帳(柏樹子江月 右十六本一箱に入) 茶杓三百選
寸法
茶杓
長サ18.8cm
幅0.6―1.0cm
厚サ0.25cm
筒
長サ21.1cm
幅2.4cm



