高さ20.9cm 口径8.9cm 胴径16.9cm 底径7.3cm
これも頸がやや高く、撫でた肩の壺であるが、第88図の壺と比べると高台をくっきりと削り出している。このように高台を削り出したものと、そうでない第88図のような形式のものとが初期伊万里の壺にはある。頚部三方に窓をもうけ、そのなかに草花文をあらわし、回りを紗綾形文で埋めている。肩に細い線描きをー筋めぐらし、そこから松と梅の図を二方に描いている。やはり寛永期頃の作品ではないだろうか。初期伊万里染付の壺のなかでも優品である。
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