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鶴田 純久の章 お話
穴窯 古窯の一形式

古窯の一形式。古く朝鮮風を伝えたものらしく、上代の無釉のすえもの期には大体穴窯が用いられ青黒い還元焼成でありましたが、後代の伊部や常滑あたりに残っているものは多少施釉製に進み酸化焼成に傾いましました。
普通の穴窯は斜面を掘り天井だけを構築したもので、大体は単室で天井の一方に差木孔が開けてあります。
昔は大窯と通称されのちに鉄砲窯などとも呼ばれましたが、江戸時代の初期から唐津系の登窯が普及して穴窯式は次第に衰え、近頃は僻地に少し残っているだけであります。
なお常滑の穴窯は地中に掘り抜きいて窯をつくっています。
山裾を掘って天井だけを築いたものは初期の穴窯で、のちには完全な地上大窯になっています。
考古学からの説明は「須恵器」・「土器焼成法」を参照。(『陶磁工芸の研究』『陶磁文明の本質』)

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