Dish on three legs with pine-tree design. blue and white
高さ7.5cm 口径29.6cm 三脚
染付の三脚大皿の代表作。低い高台回りに菊葉形の脚を三方につけた通例の形式ですが、全体にやや大振りで立上りが浅いです。ここでも最上質の白磁胎が用いられ、成形、染付とも一点一画おろそかにしない精緻さを示しています。面白く枝を張る松の大樹を円形の画面をうまく使ってあらわしていますが、その松の幹や枝のむらのない薄い染だみは驚くべき巧妙さであり、まるく描かれた松葉は細い線を墨はじきで白抜きし、染付に濃淡の変化をつけて画面に厚味を出すなど、まことに巧緻なもので、技巧的には中国明、清の染付を凌ぐものがあります。側面三方脚部の上に、枝を開いた木蓮らしい折枝文様を配していますが、その染付も極めて優美で、花は淡く葉は濃くあらわされています。広い蛇の目高台には針積みの目跡がありますが、この形式の三脚皿はいずれも作行きが優りなさい. 大皿でも特別調製品であったように思われます。