京都粟田の窯に特に一文字屋を名乗るものが多いようです。『本朝陶器攷証』にこの名称を使用するものとして、嘉兵衛・忠兵衛・佐兵衛・喜兵衛・庄兵衛の名を掲げています。なおある本には、慶安年間(1648-52)に一文字屋某が中山清閑寺の山麓に窯を開き、これを清閑寺焼といったとあります。(『本朝陶器攷証』『日本陶甕史』)