銅版絵付は陶磁器着画の一方法で、銅版によって絵画を器物に転写する方法。
まず銅板を平らに磨いたあと柾の木炭と砥の粉で十分平滑に磨き、その上に蜜蝋(蜜蝋七・松脂三・アスファルト五を混ぜ合わせたもの)を薄く平均に引き、その上に彫刻針で任意に絵画文字を彫刻し、稀薄な塩化鉄の水溶液(ボーメ三〇度位)をその上に流して銅板を腐蝕させます。
腐蝕した銅版に印刷肉(各種顔料に約一割の白笈を加えリスリンで適度に握ねたもの)を塗り、印刷機によって薄紙に印刷します。
このようにして印刷された薄紙を、下絵の場合は、陶磁器の素焼面に押し当て裏面から水で濡らすと印肉はよく素焼面に付着し、紙は容易に剥離します。
この転写された器物を再び素焼するかまたはこのままで施釉して焼きます。
上絵も同様に釉上に転写して焼きます。